¥6,050
極細のアンゴラでアナゴを編みました。
この糸は、知人のお母様が疎開先で入手したというものを譲り受けたものです。
当時としては手に入れられる素材をできる限りの技術で商品にしたのかもしれませんが、繊細なアンゴラの柔らかさを保ちながら、化学繊維を混ぜずに極細に紡いでいる糸は、今となってはとても貴重なものだと思います。
少し力をかけると切れてしまうような柔らかい糸なので、二本取りにして丁寧に編みました。
そんな貴重な糸をアナゴにしなくても…、とも思ったのですが、シンプルな形だからこそ、ニュアンスのある素材を使いたいと思いました。頭の繊細なフォルムも、極細の糸で編んでいるからこそ、だと思います。
糸の存在感に負けないように、パーツの素材にもこだわりました。
おどけた目は、ベネチアンビーズにガラス絵の具で黒目を焼き付けたオリジナル。鼻の穴にもパールに光る小さなビーズを使いました。特徴的な背中の白い斑点模様も、小さなビーズを一つずつ縫い付けました。
ヒレは縦糸と横糸を別の色で織られているオーガンジーを重ねて、水の反射で色が変わって見える様子を再現しています。
ちなみに、ウナギと色違いなだけではありません。
ウナギは下口、アナゴは受け口なんです。
中に針金が入っているので、自由にポーズをつけたり、色んな所に巻きつけたりすることができます。
夏のお出かけに、浴衣の帯締めに巻いても楽しいかも。
シリーズでウナギがございます。
◇自在ウナギ
https://yonenami.thebase.in/items/65096087